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会員からのお便り紹介

文学部出身でドイツ在住のラング(旧姓・野崎)加代子さんよりお便りをいただきました。
今の日本、我々への熱きメッセージです。
以下ご紹介します。
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早大同窓生の皆さんへ

この度の災害では皆さん心を痛められていることと思います。
渦中にいられる方々とは比べ物になりませんが、ドイツ在住の私や周りの日本人も今回のことは、かなりこたえました。11日に地震が起こって以来、しばらくは仕事が手に付かず、留学生は勉強が手に付かず、インターネットで情報を得る以外に「何も手に付かないシンドローム」に冒されていました。

この件に関しての報道が日本国内と海外(特に「チェルノブイリ」を体験した欧州の国々)とにかなりの温度差があることに気づかれたことと思います。ドイツでは「チェルノブイリ」の映像が各局で放映され、各分野の専門家の説得力のある解説を聞くにつけ、「フクシマも最悪の場合あれ以上の惨事になる可能性がある」というイメージが鮮明に脳裏に植え付けられました。
加えて、東電の対応、政府の対応の不鮮明さが、情報の信憑性への疑いを呼び起こし、私たちは第2段階の「怒りの段階」に移りました。NHKが解説者に原発推進派の御用学者を多用しているのも、これに拍車をかけました。

そして、原発の危険な赤子・放射線との戦いが非常に長期戦になるであろう様相を見せて以来、私たちは「今、ここで出来ることをやるしかない」という境地に達しています。
それは、義捐金を集めることと、日本の皆さんを鼓舞することです。

去る4月3日、ここマールブルク市(フランクフルトから北へ約100キロの小さな大学町)でも「日本の震災被害者支援のためのベネフィット・コンサート」が開かれました。私も裏方になって活動しましたが、予想以上に多くの人に来ていただきホールは満杯、立ち見が出るほどの盛況でした。義捐金にしても、100ユーロ紙幣(13000円ぐらい)を入れて下さる方も多く、また、寄付のためにだけわざわざ足を運んでくださった方や、寄付に加えて手作りのクッキーをたくさん持参してくださった方もいました。何人もの方が日本人の友人がいること、とても親切な人たちであることを私に話しかけてきました。また、日本人の学生をホームステイで引き受けたいという方もいました。
コンサートの最後に日本人の聴衆、スタッフがステージに上がり「ふるさと」を合唱しましたが、3番の歌詞で、私は歌い続けることができなくなりました。

  山は青き ふるさと
  水は清き ふるさと

このようなチャリティーの動きがドイツのいたるところで行われています。
ご存知かと思いますが、3月26日にはドイツ中で「反原発」デモがあり、約25万人(主催者発表)が“AKW abschalten ! (原発を止めろ)” “Fukushima warnt…(フクシマは警告する…)というようなプラカードを掲げて行進しました。若者だけでなく、お年寄り、家族連れの参加も多く見られました。ここマーブルグでも、毎週月曜日に誰でも自由に参加できる「反原発」デモが行われています。

ドイツの総電力の原子力への依存率は現在約20パーセントです。まだ十分、原発廃止に持っていける数字です。隣国の原発大国フランスや、旧式の原発を多く持つチェコの脅威はあるものの、ドイツのエクスパートたちは、「自分たちが代替エネルギーを開発し、原発無しでやっていけるということを示して、欧州のよい手本となろう!」と息巻いています。(オーストリアは国民投票で原発が拒否され、原発ゼロです。)
抗議し、行動することのできる国民を持つこの国では、民意の強力なサポートも得られることが期待できます。ちなみに先週末に行われた地方選挙では「反原発」を掲げる緑の党が大きく躍進しました。

日本もこの災害を機会に、ぜひ「原発縮小」の方向へ、最終的には「原発ゼロ」に持って行ってほしい、というのが私の切なる願いです。
私は原発の専門家ではないので論を張ることはできませんが、皆さんの中の一人でも多くの方が、原発学者(とくに反原発の学者)、地震(地層)学者、医学者などのエクスパートの意見に耳を傾け、正しい知識を身につけ、行動に繋げていくことです。
「日本は原発無しではやっていけない」というのは、国策として国民に広められたプロパガンダであること。逆に「日本は原発無しでやっていける」という論拠ある説明にも色々な情報を集めるうちに触れることができました。(あくまでも国策となればですが…)
私は、個人的にこちらを信じて行きたい。皆さんもご存じのように、日本は大地震、津波という巨大な爆弾を抱えているのですから。

私の埼玉在住の友人が「周りには原発推進の人はほとんどいないはずなのに、どうしてこういう風に(原子炉が日本に54基もあるという現実)なってしまったのだろう」とメールに書いてきました。
それは漠然と考えているだけで、行動が伴わなかったからではないかと思います。

いまこそ、アンガジーレン(*)のときです。
私たちの国を変えることができるのは、私たちだけです。
今、私たちの次の世代へのバトンを持って走れるのは、私たちだけです。

ラング(旧姓・野崎)加代子 (ドイツ・マーブルグ在住)

----- 註 by 管理者 ------------
* engagieren = 責任をもって関与する

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(4月28日に続きを投稿し掲載されてもいましたが、
 その後手違いで消えてしまいました。気を取り直して、新たな内容を投稿します)

本日早朝「なでしこジャパン」が決勝進出を決めましたが、
ドイツ戦・スウェーデン戦では神懸かり的なものを感じました。
又、ドイツで開催されている事にも、奇妙な巡り合わせを感じています。

「なでしこジャパン」のホームグラウンドは福島第一原発の近くにある
「J ヴィレッジ」ですから、被災もしましたし放射能の問題もあり、
大会前の大事な時期に使用出来ませんでした。
震災当日は別な場所にいたため「なでしこさん」達は被災を免れましたが、
被災地の映像を見て大変ショックを受け、
「サッカーをやっていていいのだろうか?」との葛藤があったそうです。
励まされてサッカーを続ける事にはしたものの、
しばらく練習が手に付かなかった様です。

その様な状況であの試合内容ですから、驚かざるを得ません。
試合内容や結果もさる事ながら、
試合後にメッセージが書かれた横断幕を持ってグラウンドを一周した姿は、
尚立派だったと思います。

岩手や宮城は着々と復興が進んでいるのと裏腹に、
福島は原発の影響で被災地に立ち入る事も出来ず、日に日に被害が拡大しています。
農作物や乳牛を出荷出来ずに自殺した農家の人や酪農家もいれば、
避難所行きを拒否して自殺した主婦もいます。
最近は牛肉や魚から基準値を超える放射能が、次々と検出されています。

原発から半径30キロ圏内のみならず、60キロ離れた福島市でも被害はあります。
可哀想なのは、子供達です。盆地なので蒸し暑くおまけに35度を越える猛暑の中、
学校では窓を閉めたまま授業を行っています。勿論エアコンなどありません。
屋外活動は禁止なので、野球部なども屋内で練習しています。
グラウンドでは野球どころか、土を掘り返して「除染」しています。
そして掘り返した土はグラウンドの一カ所に集め、シートを被せています。
郡山市には、授業にならないため早々と夏休みにしてしまった高校もあります。

風評被害も既にありますが、本格化するのはむしろ9月以降でしょう。
不安視されているのは、「温泉旅館」です。
今は避難者が体育館等の避難所から温泉旅館に再避難していますが、
仮設住宅が出来ればそこへ移って行きます。
その後、一般客が来てくれればいいのですが・・
地震による被災で廃業したり倒産した旅館もありますが
(私の友人が経営する老舗旅館は破産しました)、
それを何とか乗り越えても、今度は風評被害が待っています。
観光と農業の福島市は、一体どうなってしまうのでしょう?

校友会福島県支部幹事長さんが、
ベネフィットコンサートの御礼にドイツに赴いたと思います。

                            (福島稲門会幹事)


有り難う御座います。

熱いメッセージと応援、有り難う御座いました。
福島県人として、御礼を述べさせて頂きます。

原発に関しては報道内容のみならず、国民の意識にも温度差を感じました。
最も被害を受けている福島県人でさえ、原発は必要と考えている人が多い様に感じます。
先日行われた「福島稲門会役員会」の席でも、原発は不要と考えている人はゼロでした。
政府や東電の対応を批判したり、設計が悪いとか東京に造れという声はありましたが・・
東電の社長が避難所を訪れた時も「頑張ってくれ」という声こそあれ、
「原発はいらない」という声が避難民から上がった事はなかったと思います。
ドイツに住んで居られる方には信じ難い事と思われますが、これが現実だと思います。
そして国民の多くがこの様に考えている理由も分かりますが、控えさせて頂きます。

                        (続きます) 福島稲門会幹事

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